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  • 執筆者の写真Kyohei Hayakawa

ガーネット 多彩な甘美


ガーネット Garnet


石言葉:真実、友愛

石の力:想いを実現へと導く

和名:柘榴石(ざくろいし)

硬度:7〜7.5

1月の誕生石


「多産」や「豊穣」を象徴する宝石。

ガーネットは最も古い歴史をもつ石のひとつといわれ、

エジプトではすでに紀元前3100年にはガーネットのジュエリーが広まっていました。

それは古代ギリシャ、ローマの時代にも伝わり、装飾品としてだけでなく、体の不調に効く薬としても用いられていたという伝説もあります。

その輝きは人類に炎を連想させ、旧約聖書に出てくるノアの方舟では、暗闇を照らす灯火(ともしび)の代わりにされたとも伝えられています。


結晶の形がザクロの実の粒に似ていることから、ラテン語で種子を意味する「グラナトュム(granatum)」がその名の由来と言われています。

和名も「柘榴石(ざくろいし)」という通り、ザクロのような赤色の印象が強いガーネットですが、他にもグリーンやオレンジなど、カラーバリエーションの豊富な宝石でもあります。


「ツァボライト」と呼ばれるガーネットは、1968年にケニアのツァボ国立公園から発見された鮮やかなグリーンの宝石。

ティファニー社によって「ツァボライト」と命名され、広く知られるようになりました。


「スペサルティン・ガーネット」はオレンジでありつつ気品のある宝石で、独特の魅力を放ちます。中でも、果実のオレンジのような黄色味のあるオレンジ色は「マンダリン・ガーネット」と呼ばれ、特に愛されています。


ガーネットの中でも最も希少なのは「デマントイド・ガーネット」。

高貴な黄緑色にダイヤモンドのような輝きをもつこの石は、最高級のハイジュエリーでも多く使われます。


現在多く見ることができ、特に人気の高い「ロードライト・ガーネット」は、紫の混じった赤色が美しい宝石。1882年にアメリカで発見されたこの石は、他の赤系統のガーネットとは違った特別に優雅な色彩を持ち、ギリシャ語で「薔薇の石」を意味する「ロードライト」の名がつけられました。アメリカの鉱床は掘り尽くされてしまいましたが、その後、タンザニアやインドでも産出されるようになり、安定した形でその人気は広まっています。

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