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  • 執筆者の写真Kyohei Hayakawa

クリムトの『接吻』


クリムト『接吻』1907-1908年


20代半ばの頃、海外の有名な芸術作品を生で観たいと思い、世界中を旅したことがあります。

多くの名作に感動をした旅。

特に感激のあまり、時間にして30分以上魅入ってしまった作品が3つありました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』、ミケランジェロの『ダビデ像』、そしてこのクリムトの『接吻』でした。



この作品は、オーストリア・ウィーンのベルヴェデーレ宮殿オーストリア絵画館に展示されています。

私が入ったときは周りに人もおらず、独占した状態で鑑賞することができました。


甘美できらびやかな世界。官能的な表情。抽象と具象の入り混じる幻想性。

その美しさに圧倒され、恍惚感に浸っていた自分を思い出します。



耽美的な作風で女性美とエロティシズムを描き続けた画家グスタフ・クリムト。

『接吻』はクリムトの最も有名な絵画であり、ウィーンのアール・ヌーヴォーを代表する作品です。

この絵にはクリムト本人と恋人であったエミーリエ・フレーゲが描かれているとされ、天へ昇るような愛の輝きを描いています。



当時のクリムトの作品には日本画の影響も指摘されています。

装飾的なデザイン様式や金箔を多用した表現は日本の琳派と多く通じるものがあり、その感覚も私に強い感動を起こさせる要素かもしれません。



琳派の代表作である尾形光琳《紅白梅図屏風》


クリムトの官能性や様式美からは、デザイナーとしても多くの学びがあります。

私も甘美とエロティシズムの世界に芸術のひとつの理想を見出しています。


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