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  • 執筆者の写真Kyohei Hayakawa

映画『イヴ・サンローラン』

更新日:2022年2月16日



危うい繊細さとクリエーションへの激しい情熱。

「モードの帝王」と呼ばれたファッションデザイナー、イブ・サンローランの天才と苦悩が美しく描かれた映画です。

登場人物たちの持つそれぞれの理想。そこから生まれる愛憎。

劇中に流れるマリア・カラスのオペラは、その美のドラマに優雅な華を添えます。


サンローランはフランスの作家プルーストを敬愛していたそうです。

病的なまでに神経質な美意識は、二人の作品に通じて感じられます。

彼の師であるクリスチャン・ディオールはデザイナーとしてだけでなく、経営の才能も発揮しました。しかしサンローランはそのあまりにも繊細な美意識のため、経営的な能力は持てなかったのかと思います。

ただ彼には公私ともパートナーであった実業家のピエール・ベルジェがいました。

芸術家であるサンローランをビジネス面でも精神面でも真摯に支えた彼の存在があったからこそ、人々を感動させるエレガンスが生まれたのです。






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