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  • 執筆者の写真Kyohei Hayakawa

美しさの背後には

ピカソのエピソード。

ある日、街に出ていたピカソは一人の女性に呼び止められた。 彼女はピカソの大ファンで、用意した紙に絵を描いて欲しいという。 ピカソは快諾し、さらさらと30秒ほどで小さくも素晴らしい絵を描き上げた。 女性は喜び、いくらならこの絵を譲ってもらえるかを聞くと、ピカソは笑顔で「100万円です」と言った。 彼女は驚き「たった30秒で描かれた絵がなぜそんなに高いのですか?」と尋ねると、ピカソはこう答えた。 「いいえ、30秒ではありません。私はこれまでに30年かけて研鑽を積んできました。だからこの絵を描くのにかかった時間は、30年と30秒なのです」

私たちが目に見える美しさには、その背後に長い時間と途方もない努力が存在しています。それを気づかせてくれる大切なエピソードです。

作曲家・すぎやまこういちさんは、有名なドラゴンクエスト「序曲」のメロディは5分で作曲したそうです。 彼はインタビューでこう語っています。 「そういうパッとメロディーが浮かんだ曲のほうが、こねくり回して作った曲よりも、素直で出来がいいものです。ただ、この曲は5分プラス、僕がそれまで生きてきた55年分が詰まっている」

創造の才能。その能力も長い時間をかけて鍛錬された上で、はじめてふっとアイデアが降ってくる状態になるのです。

芸術家に限らず、今この瞬間の自分の表現は、さまざまな経験を重ねてきた人生の結果。 常に美しくあろうと思い、時間をかけて丁寧に生きてきた結果に、本当の美しさが生まれていくのだと思います。
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