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  • 執筆者の写真Kyohei Hayakawa

人とジュエリー

更新日:2022年4月25日



「飾る」という本能


ジュエリーの歴史は人類の歴史とほぼ同じくらい古いものだとされています。 人はなぜジュエリーで身を飾ってきたのか。 そこには様々な説が存在します。 ◆社会的ステータスをあらわすため ◆お守りのため ◆同じグループの仲間であることをあらわすため ◆それと反対に、他人とは違う特別な自分をあらわすため


おそらくこれらは全て当てはまり、ジュエリーを身につけるという行為は私たちの本能から生まれたものなのだと思います。


幸福になるための遊び


「ジュエリー(jewelry)」の語源は、 ラテン語の「娯楽(jocus)」「喜びをもたらすもの(jocalis)」という意味の言葉が由来とされています。 また、「冗談」という意味の「ジョーク(joke)」も同じ語源です。


娯楽として身を飾り、人生に喜びをもたらすもの。 そして高価な宝石をジョークのように軽い気持ちで遊ぶという贅沢。 ジュエリーは私たちにとって「幸福になるための遊び」とも言えるでしょう。


ジュエリーにこめられる人の想い


最も有名な宝石として知られる「ホープ・ダイヤモンド」 マリー・アントワネットをはじめ歴代の王族や大富豪が所有しましたが、その持ち主には必ず大きな不幸が起きるという伝説があり「呪われた宝石」とも呼ばれています。


実はこの伝説は作られたものという説が強いのですが、風変わりな大富豪たちからすればその「恐ろしい物語」も宝石そのものの美しさと共に魅力的に感じたのでしょう。

以前私は海外のジュエリーショーで、アンティークのハイジュエリーを見て回ったことがあります。その会場には古くから伝わる素晴らしいジュエリーが並べられ、その美しさにも圧倒されましたが、同時にそれらのジュエリーから様々なオーラのようなものも感じました。 その会場だけは他と空気が違っているように思えるほどのオーラ。 私自身特に霊感があるわけではないのですが、その時「ジュエリーには所有者の気持ちが宿っている」ということを実感しました。

今までフルオーダーやリフォームを数多く行い、それぞれのお客様の特別な想い、特別なストーリーに触れてきました。


新しい自分になりたいという想いをジュエリーに託される方。 結婚10周年の記念で奥様へのプレゼントにジュエリーをオーダーされる方。 決して高くはない宝石でも旅行先で購入した大切な思い出のある石をジュエリーにしたいという方。


私はそのような方たちの物語を本当に美しく思います。

このような経験からジュエリーには人々の想いが宿り、その想いこそがジュエリーで感じられる特別な美しさであると感じるようになりました。


常に人の想い、人の物語と共に存在してきたジュエリー。 そのような美しさを大切にしたいと思っております。


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